The smell of sky

Photographer。知らない土地と、スタンダードが好き。アート、自然、田舎は心がヒリヒリして落ち着く。最近は400年に1度の大地震を経験して新たな悟りを開く。煩悩がある人間はこんなことがないと気づかない。

カニづくしと鮭ざんまい

 先日行った函館で北海道は何度目だろう。

 最初は北海道といえばカニだエビだ、なんだかデカイ貝だと魚介を食い
あさっていた。一度プライベートで行って札幌だったかの空港でレンタカーの
手配待ちをしていたら、どっかの観光ツーリストの現地担当員が大声で
「カニづくしツアーのお客様ぁ〜、カニづくしツアーの方はこちらでございま〜す!」
と、叫んでいて自分ではないのに妙に恥ずかしかった。
 ツアーに参加する場合は企画名も考えて選ばないと大変な目に遭うなと勉強に
なったものだ。 

 数回目の北海道になると、魚介も味噌ラーメンも若干遠のき始めた。
「どげざっかもんはもうええ。」のである。本来魚介はどげざっかもんでもないと
思うが、北海道のネタはボリュームがあるし、旅行先では欲目も出てつい頼みすぎる。
 カニの足の身もうまい棒(因みにうまい棒って熊本ではうまか棒って言って
なかった?そんな商品名ないよね。)なみに厚みがあるので最初は嬉しいが
食ってるうちにどんどん大味に感じてきてお腹の満腹感とは別に飽きてくる。
 何度目かのうちにはついに「もうええ。」になってしまった。

 たぶん心が飽きているだけだから間を空けて食えばまた美味いのだろうが、
今の北海道のツボはすっかり秋鮭とバターになっている。
 この時期なら冷凍物もうまくすればかわせるし、脂がのってて元が白身魚だから
バランスの良い淡泊さでこれが不思議と飽きない。また熊本のスーパーで買う
普段の鮭が鮭ではないと思うくらい味に差があるのもカルチャーショック的で
買いがいがある。
 それともちろんセットで買うイクラ。北海道の一流のイクラは身が簡単にはじけず
噛もうとしても口の中で逃げる。が、そこまで上物でなくても十分に美味しいので
ほどほどのモノを選ぶ。あとは北海道の手作りバターがあれば完璧。
 なぜ美味しいのかさっぱり分からないが北海道のバターは濃厚さがちょっと違う。
さらに贅沢をいえばキタアカリ(じゃがいも)を追加。それらをまとめて買ってもカニを
1匹買う値段でお釣りがくる。

 あー、書いてて食べたい。いま食べたい。

 カニづくしは飽きているが鮭とイクラの親子ざんまいならぜんぜんイケる。
前回の函館ではたいして買わずに帰ったから(ダシ用の昆布とバターのみ購入)
かえって欲求が増したかな。

 これ書いたあと小樽に注文しよっと。

R0010908

凍えそうな顔でおじさんが試食のカニをくれるのを待つ福永和子女史。
 この顔は和子女史の母にそっくりだ。

 それにしてもまあ、やっぱりうまいもんはうまいか。