The smell of sky

Photographer。知らない土地と、スタンダードが好き。アート、自然、田舎は心がヒリヒリして落ち着く。最近は400年に1度の大地震を経験して新たな悟りを開く。煩悩がある人間はこんなことがないと気づかない。

てんやわんやな日々

お盆前にやっておかなければならないことが多すぎてばたばたの毎日。
そこにマサノブが高熱(おそらく夏風邪)にやられてダウンしてしまった。
さらにちょうど嫁さんは番組の編集とオンエアで留守。

てんやわんやである。

そんな中ややこしいことに、マサノブが口の中を切ってしまった。
朝からなにげに顔を見たら、口から血を吐いているではないか。

マイガーーーーッッッ!!!!!

さすがに口から血を出されるとビビる。
急いで口をこじ開けるが、どうも喉奥からではなさそうだ。
やめてくれい!こっちの口から血の代わりに心臓が飛び出そうだ。

どこかの角にでもぶつけたのか、自分で噛んでしまったのか分からないが
面倒なことに食べ物どころかお茶さえ「いった〜〜ぃ。。」と言って飲めない始末。
熱は39度越え。水分を取りたくても飲むに飲めない。
不憫である。見てて可哀想なのだ。

とにかく病院に連れていき、帰ってからはなるべく機嫌をよくしてあげて
生命力を復活させるよう努力する。とうぜんこっちの生命力は若干奪われる。

しかし、途中から考え方を変えた。

これでは余計甘えてしまう。甘える先には生きるチカラは生まれないのではないか?
マサノブがお茶を飲みたいといい、一口含めば「いった〜〜ぃ。。」と泣きながら
抱きついてくる。ぎゅーっと抱きしめたいところだ。

でもそこで、言ってみた。
「マサノブ。痛いのはよーーく分かる。でも必ず、すぐによくなるから。
オマエも早くよくなりたいだろう?痛いだろうが、耐えられるだけ飲め。
耐えられるだけ食え。頑張ることしかないんだ!」

しゃべることはまだまだ苦手なマサノブ2才だが、言っていることは理解するようだ。
おもむろにコップを持ち、お茶を飲み始めた。一口含んでは涙が出る。
「いった〜〜ぃ。。」と、ぼそりつぶやく。しかし、抱きつきもせず、コップを握りしめて
耐えている。そして、また飲む。パンも食うという。小さなかけらをあげてみる。
食べる度に痛いらしい。喉も腫れてるようだし。それでも、涙を流しながら
ちびりちびりと食べている。

おまえはまたひとつ大人になったな。と、目を細めてぼくは一瞬だけてんやわんやを忘れた。

100812
病院の帰りに、疲れて眠るマサノブ。おまえはデカい大人になるぜ。