The smell of sky

Photographer。知らない土地と、スタンダードが好き。アート、自然、田舎は心がヒリヒリして落ち着く。最近は400年に1度の大地震を経験して新たな悟りを開く。煩悩がある人間はこんなことがないと気づかない。

しろくま

先週、仕事中に携帯メールで「家にしろくまが届いたぞ。」と嫁さん。

しろくま

まったく身に覚えのない自分は、デカくて白いあの白熊の絵しか浮かばない。
ぬいぐるみかなんかか?マサノブに誰かが送ってくれたんだろうと適当に想像
することにして仕事に戻った。
帰り着いて、焼酎のロックを飲もうと氷を取るために冷凍庫を開けると
やたら馬鹿デカくて白いかたまりが入ってる。なんだこれ?と思って手に取ると
しろくま」と書いてあった。

「なにこれ?どうしたの?」と、嫁さんに聞くと
「は?あなたがネットで買って送ったんじゃないの?」だと。
先入観から宅急便の伝票は見もせずに捨ててしまったらしい。
慌てて夫婦でゴミ箱をあさり、ようやく出てきた伝票には「溝神」と書かれてあった。

私が高校時代、ハンバーガーショップでバイトをしていたときに一緒に働いていた
3つ年上の友人からだった。やがて20年近く会っていないだろう。

「手紙かなんか入ってなかった?」「そういうのは一切なかったよ」と、嫁さん。

ふいに想い出して送ってくれたらしく、嬉しい限りなんだけど大騒ぎした夜だった。
一筆入れなさいな、溝神さん。

お盆明けの残暑に鹿児島から届いた涼しくて優しい無言のお便りだった。

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