The smell of sky

Photographer。知らない土地と、スタンダードが好き。アート、自然、田舎は心がヒリヒリして落ち着く。最近は400年に1度の大地震を経験して新たな悟りを開く。煩悩がある人間はこんなことがないと気づかない。

夢まちランドで見かけた少年

昨日は熊本県民テレビのイベント「夢まちランド」の仕事に参加。夢まちランドについてはYahooニュースにも上がっていたのでこちらに譲るが、僕はそれよりもその時に出会った少年をYahooニュースに上げたいほどだった。

お昼頃、数万人が訪れる同イベント会場を散策していたら目の前に黄色いTシャツを着た少年がビデオカメラを持って歩いていた。 身長130cm超で見た目小学校3〜4年生くらいだが、混雑していて少年の頭と僕の胸が当たろうかという距離だったのでちらりと上から覗くと真剣な表情でVTRをRec中である。
家族で遊びに来てお父さんから借りたカメラで遊んでいるいるのだろうか、などと適当に考えていたのだけど、その後も会場で何度もカメラを回す少年を目撃しているが常にシリアスなのだ。誰か目当てのファンでも追いかけているのかもしれないが、回している時間も半端ない。

そうやって夕方、僕は仕事を終えて機材を撤収しクルマへ運んでいる最中、下の写真の現場に遭遇した。Macbook Airを広げiPhoneでデザリングをかけて一人で何かを打ち込んでいる少年の姿だ。写真はその後iPhoneで誰かに連絡をとっている様子。後ろ姿で隠れているが、その向こうには例のハンディビデオもミニ三脚に据えてある。
横の椅子に置いたバックパックや夕方の柔らかい日差しの雰囲気など、もはやニューヨークの公園で仕事をこなすクリエイターのようだ。一緒にいた友人も「なんなんだ、あの少年は!」と驚愕。
気になって仕方ないが機材を抱えた僕は、とにかくクルマへ積み込みに行く。そして、声をかけるために現場に戻った、が、もういなかった。しばらくは近辺を捜索したが見つからず、なんとも口惜しい気持ちでいっぱいになった。

きっと彼は将来のビルゲイツかスティーブジョブスになるだろう。
ああ、もう一度会いたい。


f:id:graphes:20141027085305j:plain