音楽のご馳走
昨日は早川倉庫で行われたチェリストである坂本弘道さんのチェロ独演「蝶と骨と虹と」に行ってきた。
ゲストは名古屋の劇団、「少年王者館」の街乃珠衣(まちのたまい)さんがダンサーとして参加。
坂本さんは感性主導の方ですが同時に舞台演出をよく理解している方で、ピックアップを複数付けたチェロをグラインダーで粗く弾いたり、ヤスリのようなもので弦をこすったりしながら、それを無数のエフェクターで倍音、サンプリングしながら、「破壊と再生(私にはそう感じた)」を繰り返すような、チェロの概念をまったく無視した、いや音楽の概念さえ無視した一つのアート表現を絶妙に構成されていました。
しかし、根っこにはしっかりと音楽の基礎が入り込んでいて、決してゲテモノ的な見世物ではなく、音楽として見事に成立しているあたりが演出、伝え方を心得ていられると、私としては感心しきり。
ときおり入る坂本さんの旋律は心にすっと入り込む心地よさで、初めて「温かい狂気」というものを見た気がしました。
ノイズをあらゆる場面に散りばめて狂ったように弾きながらも、残るのは温かさと優しさ。ひねっているようで実は坂本さんの人柄が真っ直ぐに出た、誰にでも受け入れられる幅の広い音楽です。
しかし、根っこにはしっかりと音楽の基礎が入り込んでいて、決してゲテモノ的な見世物ではなく、音楽として見事に成立しているあたりが演出、伝え方を心得ていられると、私としては感心しきり。
ときおり入る坂本さんの旋律は心にすっと入り込む心地よさで、初めて「温かい狂気」というものを見た気がしました。
ノイズをあらゆる場面に散りばめて狂ったように弾きながらも、残るのは温かさと優しさ。ひねっているようで実は坂本さんの人柄が真っ直ぐに出た、誰にでも受け入れられる幅の広い音楽です。