The smell of sky

Photographer。知らない土地と、スタンダードが好き。アート、自然、田舎は心がヒリヒリして落ち着く。最近は400年に1度の大地震を経験して新たな悟りを開く。煩悩がある人間はこんなことがないと気づかない。

青春のチカラ

数週間前、ある高校の先生から電話をいただいた。

生徒が美術系大学の写真学科を受けたいと言っているが
芸術系学校の面接は先生の経験も始めてで
「勉学面は教えてあげられるが面接に際して何を心がければよいか
 的確に教えてあげられないのです。ご指導願ってよいでしょうか?」
と、いうものだった。

県文連(文化部のインターハイみたいなもの)の写真審査員の経験を
私がしているからなのかどうかは分からないが、せっかくの依頼で
電話先でも先生の熱い気持ちが伝わったし、高校生が本気で写真を学ぼうと
しているならできることはやってあげたいと思い快く引き受けた。

先生とやってきた生徒の体は体格良く、坊主が伸びた中途半端な頭で
スポーツ系の若者とすぐに分かったが
「なぜ大学から写真にしたのだろう?」
と、これまた疑問を持つまでもなく自分の伝えたいことをはっきりと言える
快活な男子で目もきりりとしていた。

「これは受かるな。」

所詮、面接など人柄のチェック。
受かるか落ちるかギリギリの人間にのみテクニックが必要なだけで
どう見ても問題なかったが、わざわざ知りもしない私のところに来て
なにかを学び取ろうとするそのモチベーションもまた人柄のひとつ。
2時間ほどいろんな話をしたが、終始輝いた目で凝視しメモを取っていた。
横で聞いている先生も、「私が質問してもいいですか?」と、
割って入り最後には握手を要求され

「ほら!オマエも握手してもらえ!」
「はい!ありがとうございましたっ!!」
と、二人とも熱さ全開。
こんな先生がいるうちは学校教育も捨てたもんじゃないなと嬉しくなった。

今日、その高校生から電話があり
「森さん!大学、受かりました。まずは報告しなきゃと思って!」

まるで、学校の先生のような気分だ。
この報告がこんなに嬉しいなんて始めて知った。
「よかったなー!おめでとう!!」と、心から言葉が出た。

先生って職業は苦労とともにこんな素敵な体験ができるんだなぁ、と
電話を切ったあとしみじみ思った。
10代ってピュアだなー。あいつら熱いなぁ。

こっちもパワーもらったぜ!あんがとよ!

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気分のいい昼飯は

「大根とペンネリガッテのトマトスープ仕立て」。

ん?ちょっと塩見しくじった!!