日本の誇り
古くから八代に「氷室祭」という夏越し(なごし)の祭りがある。
妙見神社で5月31日から6月1日を夜通しで暑い夏を無病息災で
乗り切るために行われてきた。
この祭りのキーワードは「雪餅」という食べ物。
米粉と餅粉を合わせて引いたものを型に入れて中に漉し餡を入れて蒸す。
単純な調理法は日持ちもせず、持ち帰ってもいいが粋な人たちは
境内にこの日だけ出店する店内であつあつの雪餅を1セロ(最低25個)を
焼酎やお茶を共に食す。
店を出す人たちはこの祭りに心を吹き込む風のような役割を果たす町内の
人たちで家族何代にも渡って支えてきている。無論、商売ではない。
カタチに心を吹き込む人たちがいる祭りだから参拝客の心も自然と高揚する。
結果、この祭りは欲にのまれた形式の祭りとは違って
純然たる日本の祭りとして受け継がれ、そこに集まる人々は皆、
祭りと日本を誇りに思えるのだ。
また来年も行こうか。
日本の誇りと人情に触れに。
その光景はあまりに美しいのです。