The smell of sky

Photographer。知らない土地と、スタンダードが好き。アート、自然、田舎は心がヒリヒリして落ち着く。最近は400年に1度の大地震を経験して新たな悟りを開く。煩悩がある人間はこんなことがないと気づかない。

G310GSと、My Last Motorcycle。

バイクが、変わった。

と、これを読んでくださる方に報告したところで、何も受け止めようはないと思いますが。僕の日記として書いておきたいと思います。

15才からのモトクロスを履歴に入れるなら、もう35年ほど乗り続けているバイクライフ。今までに、その年代の自分が思う魅力的なバイクに沢山乗ってきた。
しかし、残りのキャリアを考えると、僕のバイクライフは、もう山の頂上を越えて下りの中腹くらいまで来ていることになる。できる限り長く楽しみたいと思ってはいるが、いつかは何かしらの限界がやってくる。

最近はその時を想像できる年齢に達してきたので、ラストバイクは何に乗るのかについて、たまに考えるようになった。ただ、それはすぐに乗り換えようという事ではなく、終焉のオートバイについて想像を巡らすくらい。

その結果、車種を絞り込む、とまではいかなかったが、見えていることはキャブレター車、そしてG310GSによって、その魅力を改めて気づかされたシングルエンジンという2つの条件だった。

僕の趣向と、発展し続ける時代の流れへの逆行もあり、残りの自分の人生で3つだけはアナログで生きていきたいと思っている。
それは「好きな音楽を真空管アンプで聴いて、好きな写真をフィルムで撮って、キャブレター式のバイクで旅をする。」なのだ。

先の2つは既にやっているので、バイクが最後の選択になるのだけど、もちろんG310GSは大のお気に入りでまだまだ乗りたいバイク。せいぜい5〜6年は先の話として捉えていた。

あとはもう、偶然。
若しくは、 必然? 奇跡?

あるショップに約1年置いてあった、古びたバイク。

1977年式、YAMAHA XT500。

車種自体はネットなどで見かけたことはあったが、ピンと来たことはなかった。でも、ショップに置いてあるその車両、その個体はとても僕に輝いて見えた。

それから興味を持ち、XT500について色々と調べてみた。
調べるほどに、面白い。
これからの僕の趣向にぴったりだった。

それでも、まだG310GSは買って1年半。
悩んだ。色々考えた。まだ先にとっておいてもいいんじゃないか?

でも、その個体に出会ってしまった。ネットの中古情報では全国に10台も出ないバイク。古すぎてその素性も分からない個体に、最近の旧車ブームもあって値段もどんどん高くなっている。

そして、1ヶ月考えて結論を出した。

XT500の細かいことは今日は置いておいて。

先ずは、G310GS。ありがとう。

本当、まだまだ乗りたい。
もし、僕と同じ様に今まで大型バイクを乗ってきて、ちょっと方向性に悩んでいるという人がいたら是非乗って!と、言いたい。パワー至上主義から一度離れて、スピードだけではない幅広いバイクの魅力を思い出すかもしれない。もちろん誰が乗ってもどんなシチュエーションにもマッチする最高にファンなバイクです。

1年半しか乗らなかったけど、それでも2台持ちはしないのが僕の主義。1台をたっぷり味わいたいから、G310GSは降ります。そして、G310GSの分もXT500を愛します。

僕なりのLast motorcycle。

追々、紹介します。

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ありがとう、G310GS。